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手料理
  • 2020/07/27
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「オンラインみそ作り体験館」のご質問への回答その②

参考にしたレシピ
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7/18(土)に実施しました【オンラインみそ作り体験館】の中で、ご質問頂いた内容の続きです…

【味噌について】

Q.赤ちゃんはどのくらいから食べられますか?

A.おみそ汁は離乳食後期(9~11カ月くらい)から徐々に取り入れてください。通常のおみそ汁を1.5倍以上に薄めましょう。大人と同じものが食べられるようになったお子様にもおみそ汁はオススメです。柔らかく煮た野菜は消化も良く、お味噌と併せると栄養価も高くなります。お子さんによって個人差もありますので、詳しくはかかりつけの保健師さんに相談してみてください。


Q.賞味期限はあるのでしょうか?市販の味噌も賞味期限を過ぎても良い?

A.もともと味噌は保存食品ですので、賞味期限はメーカーが「その商品の味として美味しく召し上がって頂ける期間」として定めたものです。
ただし、だし入り味噌、減塩味噌、麹歩合の高い味噌(西京味噌・讃岐白みそ・江戸甘味噌など)は、長期保存には向きません。雑菌の繁殖や、劣化に注意してください。
なお、みそ作り体験館でお作り頂く味噌は、お手元に到着からの賞味期限を「およそ6カ月」としていますが、どれだけ熟成させるかはお客様次第です。
私の経験として、2年ものの味噌も美味しく食べることができました。


Q.赤味噌と白味噌の作り方の違いなどもお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。関西のみそと今日作るみそと色が違うけど何が違うのですか?赤味噌・白みその違いは?

A.味噌の種類について、まとめて回答いたします。
味噌はまず、麹の種類で大きく3つに分けられます。
米麹を使う「米みそ」(全国の約8割を占める)、
麦麹を使う「麦みそ」、
麹を直接大豆に着けて仕込む「豆みそ」
の3種類です。
さらにそのうちの2種類以上を混合した「調合みそ」があります(一般的に言う「合わせみそ」)。
そして、米みそと麦みそは、色によって「白みそ」「淡色みそ」「赤みそ」に分類されます。
一般的な味噌の色は、ほぼ熟成期間で変わります。

赤みそ  長い  ← 熟成期間 → 短い  白みそ

さらに、米みそは味によって「甘みそ」「甘口みそ」「辛口みそ」に分けられます。
味噌の甘口~辛口は、麹の割合と塩分量で決まります。

辛口みそ  少ない ← 麹の割合 → 多い  甘みそ
      多い  ← 塩分量  → 少ない  

今回作っていただいた味噌は「信州味噌タイプ:米みそ・辛口・淡色みそ」です。
さらに熟成させると、赤みそになります。

ご質問にあった「関西のみそ」は、西京味噌タイプの「白みそ」のことと拝察します。
こちらは麹の比率が非常に多く塩分が極端に低いのが特徴です。
高温・短期間熟成で仕上げるため、大豆や米の分解は早く進みますが酵母や乳酸菌は働
くことができません。そのため、甘みが強く塩味が弱く、香りの少ないみそに仕上がりま
す。あまり日持ちしないので、注意が必要です。酢味噌や西京漬けなどに利用されます。

「麦みそ」は、九州や中国地方・四国地方の一部で主に作られています。麦麹の比率を高くして甘くしたものが多いです。麦の独特の風味があります。

中部地方でよく食べられている豆みそは「八丁味噌」「赤味噌(米みそ・麦みそにも赤みそがあるので、ややこしい)」とも呼ばれ、米みそや、ダシを加えて調味したものを「赤だし」と呼びます。
豆みそは、蒸して潰した大豆をそのまま麹にして食塩水と共に仕込み、長期間発酵・熟成させて濃い色に仕上げます。米や麦など甘みの元となるものがないため、甘みは少なく大豆由来の強力な旨みと酸味、渋みが特徴のみそです。クセのある具材との相性も良く、しじみの赤だし汁などはその代表例となっています。

このように「味噌」と一言で言っても、日本中に1200種類以上が存在すると言われるほど多くの種類が存在します。
各地の味噌を味わうことは、その土地の気候・風土・歴史を味わうことに繋がるのです。


​Q.合わせ味噌ってなんで美味しく感じるんでしょうか?

A.上記の「調合みそ」について仰っていると拝察します。「米みそ」「麦みそ」「豆みそ」の2種類以上が合わさることで、それぞれの持ち味が複合され、奥深い味わいになるのだと考えられます。
また、「だし入りみそ」について仰っているのだとすると、それはダシ(鰹節や昆布の粉末など)を入れることで、うまみ成分が味噌に混合されるからです。お湯に溶かせばおみそ汁になる画期的な味噌ですよね。


​Q.酵素は生き続けるのですか?

A.酵素はタンパク質の一種なので、厳密に言うと生きていません。酵素としての機能を備えている状態を「活性がある」と言い、これを生きていると例える場合があります。
酵素はタンパク質なので、ずっとそのまま働き続けることはできません。酵素によって分解された大豆や米をエサにして酵母や乳酸菌(味噌作りでは、乳酸菌を入れることもあります)が様々な物質を作り出すことを「発酵」と呼びます。
そうして生み出された物質がくっついたり離れたりして違う物質が生まれることを「熟成」と呼びます。
味噌は、発酵の段階が終了(酵素の働きが無くなる)した後も、熟成は続きます。熟成には終わりはないと考えられています。

ちなみに…
味噌には3つの「こう」があります。名前が似ているため混同されてしまっている方もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。

「麹-こうじ-」:日本の国菌に指定されているカビの仲間「麹菌」を人工的に増殖させたも のです。植えるける穀物によって「米麹」「麦麹」「豆麹」と呼ばれます。
日本の酒造り、味噌作り、醤油作りに欠かすことはできません。
酵素を作り出すことが主な役目です。

「酵母-こうぼ-」:丸い形をした細菌です。パン、ワイン、日本酒、焼酎、ビール、味噌、醤油をはじめ、様々な発酵食品で活躍していますが、食品ごとに専用の酵母があります。
糖をエサとして生き、アルコールや香り成分、二酸化炭素を生み出します。

「酵素-こうそ-」:タンパク質の一種です。物質を切ったり貼ったりする、工作用のノリやハサミのような役割をします。味噌で働く酵素は、麹菌が作り出します。米や麦のデンプンを分解したり、大豆のタンパク質や脂質を分解するのが主な役割です。
分解されたデンプンは、糖になって酵母のエサになります。タンパク質は分解されるとアミノ酸になって味噌の旨味に変わります。脂質は分解されて味噌の香り成分になります。
その他にも様々な分解や結合が行われ、味噌の奥深い味わいを生み出しています。


​Q.味噌だまりはお醤油の代わりにも使えますか?

A.味噌の熟成後期の味噌だまり(茶色く色付いたもの)は、醤油の代わりとしても使えます。
加熱していないので、生の香り高い味わいをお楽しみいただけると思います。お刺身につけたり、納豆に入れるのがオススメです。


Q.調味料の歴史は失敗から生まれたというのが多いが、味噌もそうなのか?

A.味噌の歴史はとても古く、1300年以上前に味噌の起源となる食品が中国大陸から日本列島に伝わったとされています。さらにその食品が生まれたのは2700年以上昔とされているので、どのように生まれて、誰が伝えたのか…。確かなことはわかりません。
大陸から伝わった味噌の元は、日本独自の進化を遂げて、日本オリジナルの調味料へと成長しました。ちなみに味噌の「噌」という漢字は中国には無く、日本でも味噌にしか使わない特殊な漢字なのです。


Q.オーブン60℃で8時間で味噌を作るレシピがあるけど、何が違うの

A.私も初めて聞いた方法だったので調べてみました。
麹歩合が約20割の「甘みそ」になるようですね。酵母の力は一切使わず、米麹から生まれた酵素の力で短期間で発酵させています。西京味噌のような味わいになるのではないかと想像します。酵母の力を借りないので、信州味噌のような味噌の香りは生まれません。
おみそ汁にも使えますが、からし酢味噌や、ゆず味噌、山椒味噌などの和え物用の味噌に加工したり、みそ床にして魚や肉を漬け込むのに向いていると思います。
ただし、塩分量が少なく麹歩合が高いので、長期保存には向きません。酸っぱくなってしまう前に使い切りましょう。
同じ「米みそ」でも、今回仕込んでいただいたものとは全く異なる味噌になりますので、食べ比べてみるのも面白いと思います。
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